貸金業法による取り立て停止
貸金業法では、弁護士に債務整理を依頼すると、債務者本人に対しては、取り立てができないことになっています。もちろん、発送処理済みの督促状などは止められませんし、弁護士からの通知が貸金業者に到着してから、社内で処理されるまで、タイムラグがありますが、1週間~2週間程度で止まると考えて良いでしょう。
取り立てが停止されることによって、電話、ハガキ、手紙などの督促がなくなり、心の平穏を取り戻した状態で、債務整理を進めることができます。
取り立てが止まらないもの
貸金業法の適用がない債権者については、督促が止まらないことがあります。携帯通信費や公共料金、個人(親族・知人)からの借入れが該当します。
個人債権者については、弁護士から、債務整理への協力と理解を求めて、督促を止めるように要請することも可能です。しかし、それでも止めない場合は、仕方がありません。早めに、債務整理を処理するしかないでしょう。
携帯通信費や公共料金の督促は、止まらないのも、やむを得ないと言えます。顧客数が多く、個々の債務者に対し、督促を止めるなどの個別対応を取れないケースもあるからです。
訴訟提起の可能性はある
よく誤解されますが、止まるのは督促だけです。弁護士に依頼していても、民事訴訟(貸金返還請求訴訟)を起こされる可能性はあります。そして、判決を取られると、給与や口座に強制執行(差押え)を受けることはあります。
ほとんどの債権者は、弁護士が介入した場合、民事訴訟の提起を差し控えてくれます。しかし、中には、一定期間が経過したら、民事訴訟を提起すると決めている金融機関もあります。また、そうではない金融機関でも、弁護士介入から破産や再生の申立てまでの期間が長すぎる場合、民事訴訟を提起される可能性があります。
通常、弁護士に依頼してから、破産・再生の申立てまで、6か月~10か月くらいであれば、差押えを受ける可能性は低いと言えます。仮に、弁護士介入から訴訟提起まで6か月以上、訴訟提起から判決まで2か月~3か月としても、10か月くらいなら、差押えまでたどり着かないからです。しかし、それ以上の期間をかけると、差押えまで行く可能性があります。
通常、自己破産・個人再生では、弁護士に依頼してから、数か月にわたって弁護士費用を積み立ててもらいます。実際には、1年以上にわたって、訴訟を起こされないケースも多数ありますが、あくまで運・不運になりますので、できれば、10か月以内に収めるのが安全と言って良いでしょう。
