家具家電などの生活必需品は差押禁止財産であり、処分の対象になりません。
では、生活必需品ではない安価な財産はどうでしょうか?たとえば、ブランド品ではないカバン・洋服・靴、CD・DVD・ゲームソフト、アニメのフィギュア、アイドルグッズなど、1点あたり、数千円~数万円しかないものは、処分されるでしょうか?
結論から言うと、処分しても数千円~数万円にしかならないものは、処分されないことが多いのですが、法律上の差押禁止財産ではないので、処分されても仕方がないといえます。要するに、破産手続上、処分しても良いけど、価値が低すぎて、労力に見合わないから処分されないことが多いというだけなのです。
とりわけ、価値が低くても、それが多重債務の原因になっているような場合には、処分されることがあります。たとえば、クレジットカードでアニメグッズを買い集めたことで、破産した人の場合、いくら個々の財産は安いといっても、そのアニメグッズを手元に残したまま、破産による免責を認めるのは妥当ではありません。そのため、普通であれば、処分しないような低価格なものでも、全部売却することを求められる可能性があります。
また、自動車も同様です。自動車は、多くの裁判所で、国産5年落ちの自動車は価値がないとか、査定額が20万円未満であれば、処分しなくてよいという運用が公表されています。しかし、自動車は差押禁止財産ではないので、価値が5万円~10万円と低くても、破産手続上は、処分することが可能です。
そのため、価値が低ければ、ほとんどの人は、自動車を残すことができるのですが、それが完全に保証されているわけではなく、破産に至った事情次第では、自動車を手元に残させるのが妥当ではないと判断され、処分されることもあり得るのです。
たとえば、いくら10万円の価値しかないのだとしても、弁護士に自己破産を依頼する直前に、銀行から10万円を借りて買った自動車だとどうでしょうか?その自動車を手元に残したまま、銀行から借りた10万円を免責するのは妥当ではないと判断される可能性が高いと言えるでしょう。
